今さら「光と水のダフネ」について語る

光と水のダフネは今年の1月から独立UHF局を中心にオンエアされた“海洋アドベンチャーアニメ”である。放映開始時点では期待度0。第1話を見ようと思ったきっかけは中原麻衣が出ているからだった。実際、第3話あたりまではつまらなくて、コスチュームのやばい前バリアニメとしか感想が浮かばなかった。この時点では本当に2クール24話もやるのかよと言った感じで。しかし、第4話、第5話と主要キャラが揃ってから評価が一変する。前バリコスチュームなしでも十分面白いのだ。何より、キャラクターの性格付けが脇役を含めてしっかりなされているので、キャラが立っている。花岡支店長とその娘・ゆかり(CVはナージャ役でおなじみの小清水亜美)もよかった。ストーリーやセリフ回しもテンポよくてよい。有名映画を元ネタにしたサブタイトルもよかった。前後編の大波動は、それぞれが独立した話になりつつもオチがよかった。また、マイヤの友達や第1話と第2話に登場した悪役がその後2回も再登場。

そして、忘れてはならないのは放映途中に公式サイトで突然始まったネットラジオの存在である。花岡支店長役の岩田光央を主人公・水樹マイア役の中原麻衣の相方としてパーソナリティに起用したのが大成功。自らリードして盛り上げた。また、ゲストでたびたびネレイスメンバーが登場。ゲストに対しても岩田光央は得意のトークで魅力を引き出していて、毎回1時間前後あるにもかかわらず短く感じられた。特に、荒鷲こと浅野真澄ヽ(`Д´)ノがゲストの回は最高であった。しかし、まあ、ますみん・・・ちっちゃな雪使いシュガーの頃はもっと純粋な人だと思っていたのだが・・・。

スタッフも生き生きと楽しく作っているように見えた。途中からは明らかに暴走をしていた。暴走を始めてからは、売りであるはずの特徴ある前バリコスチュームも着る事が少なくなった。現在、物語は終盤にさしかかっているが、1話完結を基本としながらも、所々にちりばめられた伏線がまとまり始めている。第7話で登場したミリィが第11話で再登場した際にマイアに見せたペンダント、そのペンダントの写真はミリィのひいお婆ちゃん・アイだったのだが、その意外な正体が明らかになった。残りわずかではあるが、今は、たった24話で終わるのを残念に思う。1話完結のサイドストーリーを作ってほしいものだ。

監督の池端隆史げんしけんの監督も務めるようであるが、楽しみである。