3/11放送「45年後・・・」感想

既報の通り、現声優陣でアフレコが行われたドラえもんは3月18日のスペシャルが最後となり、3月25日は昨年公開された映画・のび太のワンニャン時空伝が放映される。25日放送分の最後で新キャストのお披露目があるらしいのだが。18日は一応の最終回と言うことで、普段はドラえもんを見なくても最終回は絶対見ようと思っている人が大勢いる。

最終回だけは見ます・・・か。最終回はもちろんのこと、11日に放送された「45年後・・・」も絶対に見てほしかった。発売前だったコロコロコミック4月号の画像が貼られ、新声優が明らかになったのは3月11日のドラえもん放送後30分ほど経った頃だろうか。おかげで完全にこの話題に食われてしまった。

「45年後・・・」がアニメ化されるにあたり、まず気になったのが、45年後ののび太を誰が演じるかと言うことだった。小原乃梨子が演じるのか、それとも過去に大人ののび太を何回か演じたことがある拡森信吾が演じるのか。結果は鋼の錬金術師ロイ・マスタング役で有名な大川透だった。

肝心の本編であるが、「45年後・・・」のアニメ版は、原作のポイントを活かしつつ所々にオリジナル要素を加えることによって、上質な作品に仕上がっている。ページ数の限られた原作だと省略されていた箇所が補足され、そのオリジナルシーンが原作とうまく融合している。オリジナルの箇所だけ浮くこともない。入れ替わった45年後ののび太が静香に対してありがとうと言う、これは原作にないセリフである。おかげで45年後にしずかは生きてないと解釈した方がおられたようだが。また、夕食のシーンで涙を流すのび太を見て、のび太のパパとママも45年後には生きてないと解釈した方も多数いたようだ。あの演出だとそういう風に取られてしまうか。ちなみに、原作では亡くなっているかのようなあからさまな演出はなされていないので、45年後にパパ、ママ、しずかの3人が生きてるかについての是非は判断できません。

それから、原作にあった「オジン」が変更されなかった一方で、「ハネムーン」は、わかりやすく「新婚旅行」と言い換えられていた。

結果的に私が一番好きな「一つだけおしえておこう。きみはこれから何度でもつまづく。でもそのたびに立ち直る強さももっているんだよ。」というセリフが隠れてしまったような印象が否めないが、まあ、及第点だと思う。ドラえもんの新作でこんなに満足したのはいつ以来だろうか。ここ数年のアニメのドラえもんの質の低下には首をかしげざるを得なかったから。

私は本作に対しては、息子が結婚するまで立派に育て上げたのび太に感動したのであるが、アニメを見た方の多くは、何気ない日常が懐かしかったという点に泣けてきたという声が多かった。また、見ていて、なんか泣けてきたという感想も多かった。藤子・F・不二雄作品で感動するのはまさに、泣かせてやるではなく見ていて自然に涙が出てくるというような所だと思う。。これがテレビシリーズではなく映画で作られていたら、泣かせてやる的演出になっていたかもしれない。演出が、渡辺歩じゃなくてよかった。彼だったらぐにゃりとしたキャラになっていたかもしれない。作画監督も長年関わってきた富永貞義で本当によかった。

「45年後・・・」を見て今ひとつピンと来なかった子供は、大人になって初めてこの話の良さがわかると思う。本作は、初掲載は小学六年生1985年の9月号でありながら、1989年と1991年の小学六年生3月号に再掲載されたのは、小学校を卒業して中学生になる子供が読むにはふさわしい内容だったからなのかもしれない。

本作がようやく多くの人の目に触れることが出来て本当に良かった。欲を言えば、新声優の発表は「45年後・・・」放映前にしてほしかった。そうすれば、より多くの人に見てもらう事ができたのだが。

・・・・・・多いな。

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