さようなら大山ドラえもん(1)
本日、てんとう虫コミックスのドラえもん単行本としては9年ぶりの新刊となる、ドラえもんプラス第1巻が発売された。同時に、てんとう虫コミックススペシャルドラえもんカラー作品集の第5巻も発売された。奇しくも本日は、大山のぶ代のドラえもんがテレビで放送される最後の日となった。先々週は通常放送の最後、先週は最後の本編スペシャル。そして、今週は昨年公開された映画「のび太のワンニャン時空伝」が放送され、大山ドラえもんは本当に26年の歴史に幕を下ろした。ドラえもんの新刊の話に付いては別のエントリを改めて立てるとして、今回は声優の話を主に進める事とする。
先週18日に放送されたスーパーJチャンネルの中で、「ドラえもんに休日を?!」のアフレコの後日、大山のぶ代と小原乃梨子の二人だけ呼ばれて、新規にアフレコをする場面が放送された。本日の番組冒頭部分のドラえもんとのび太のナレーションが、最後にアフレコしたものであろう。
CMの直前には、レギュラー声優5人が一人ずつ顔出しして、映画の思い出も語りながら、視聴者にメッセージを送った。だけど、この構成はいただけなかったなあ。映画は映画でまとめて最後にまとめてほしかった。
なお、映画本編の感想については、こちらに既に書いてあるので省略させていただく。
レギュラー声優そしてスタッフの皆様には交代した方も大勢おられる他、残念ながら鬼籍に入られた方もいるが、まずは、26年間おつかれさまでしたと言いたい。
個人的なことで恐縮ですが、昨年3月にジャイアン役のたてかべ和也さんと、そして今年1月には大山のぶ代さんと握手できた事はいい思い出となりました。
大山のぶ代がドラえもんの声を当てている。この事を意識し始めたのはいつであろうか。これは自分の中でははっきりと断定できる。1985年春、映画公開直後に出版された、映画「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」、「忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵」のフィルムストーリー本を叔父に買ってもらったのがきっかけである。結局、映画自体は映画館には見に行かなかったのであるが、この本に掲載された、「おなじみ声優さん大集合」という記事を見て、初めて声優という存在を意識した。この記事には、映画出演声優の集合写真が大きく掲載されており、同時に、この写真で、はじめてドラえもんは大山のぶ代が声を当てているという事を意識した。また、野村道子の説明として「サザエさんのワカメちゃんもこの人が演じているのだ。」と書かれており、自分は小学校低学年の頃からしずかとワカメは同じ人が演じている事を知っていた訳である。かわいくない子供だ。この本のおかげで、以後、声優ヲタクへの道を進む事になるのは蛇足である。
この本に関して少し述べると、当時は、二人で一人の藤子不二雄であったし、ドラえもんは藤本弘(藤子・F・不二雄)が描いていて安孫子素雄(藤子不二雄A)は全く描いていないなんて考えた事もなかった。二人で描いているものと思っていた。ハットリくん+パーマンが極めてイレギュラーな作品だった事を意識するのは二人が独立した後である。考えてみれば、この映画はハットリくんがメインでパーマンはサブキャラ扱いだったのだが、その理由なんて考えなかったよ。
本日の話に戻す。映画が終わり、番組終了直前に、水田わさびの声と共に、4月からの新しいドラえもんの映像が流れた。ほんのわずかではあったが、非常に原作絵に近く、好感が持てた。また、見えない圧力で自粛気味になっていたしずか入浴シーンがリニューアル後も健在だと言う事を示してくれた。
自分の中では、今までの声優、スタッフに対しては感謝の気持ちを述べつつ、既に気持ちは新ドラえもんへの期待へと切り替わっている。
とはいえ、大山版ドラえもんに関しては、まだまだ書きたい事がたくさんある。それはまた別の機会に。