チンプイDVD-BOX分析(1) 映画のアスペクト比について

チンプイDVD-BOXの中身をざっと確認したところ、映画「エリさま活動大写真」が16:9LBで収録されている事が目に付いた。この事に関してはTV版ディスクのトールケースを覆っている紙にも記載されているので店頭でも確認可能である。

また、おおはたさんのブログにて、以下の記述が引っかかった。

>今回のBOX発売で、「ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!」とカップリングで出ていた劇場版DVDの立場がなくなってしまった気がする。

というのも、シンエイ動画制作の藤子アニメの映画版は1997年の「のび太のねじまき都市冒険記」以前は4:3スタンダードで制作され、劇場公開時は上下をトリミングしていたと記憶していたからである。従って、今までセルまたはレンタルで出回っているドラえもんの映画のビデオやDVDも、1997年以前は4:3での収録となっているが、トリミングしているわけではない。この記憶が確かならば、DVD-BOXの映画版は上下をトリミングして、劇場公開版として収録されている事になる。

なお、既に出回っているチンプイ劇場版のDVDはセルとレンタルでカップリング作品が異なり、セル版は「ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!」とのカップリングとなっている。この為だけに現物を購入するのは見送ったが、DVD売り場にて、手にとって裏面に書かれたDVD収録仕様を確認することはできた。そこには、4:3と16:9LBが並べて表記してあった。これではドラミちゃんとチンプイのどちらが16:9LBで収録されているのか不明である。「ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!」の公開年は1993年であり、時期的には4:3で作られている事が推測できるのだが。

レンタル版は「ぼくの生まれた日」「がんばれ!ジャイアン!!」「ザ・ドラえもんズ ゴール!ゴール!ゴール!!」「ドラミ&ドラえもんズ 宇宙ランド危機イッパツ!」とカップリングにされており、適当に詰め込んだ印象が拭えない。近々借りて確認して来ようっと。

次に確認したのは、映画が1990年秋にTVで放送された際の録画テープである。数年ぶりに再生してみたが、保管状況が良かったためか、幸いにも劣化はあまり見られなかった。

(上:TV放映版、下:DVD-BOX)

シーンA

シーンB

シーンC

一目瞭然。冒頭に述べたとおり、DVD-BOXに収録された映画版は上下をトリミングしていた。つまり、劇場公開版としての収録である。仮に、「ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!」とカップリング版がスタンダードサイズでの収録ならば、オリジナル版を見る為の手段として存在価値が出てくる。
映画ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!/チンプイ エリさま活動大写真 [DVD]

とは言え、DVD-BOXの劇場版DVDの容量は2.75GB。トリミング版と非トリミング版の両方入れる事は十分可能であるので、できれば両方入れて欲しかったというのは欲張り過ぎだろうか。また、音声もドルビーデジタルの192kbpsとなっており、もう少しビットレート上げても良かったと思う。一方でブリッジアニメを収録した事は十分に評価できる事であるが。

ちなみに、TV放映時は、ブリッジアニメ→通常OP→映画本編→37話次回予告→フィルムコミックプレゼントのお知らせ という順番で放映された事を付け加えておく。


TVアニメーション「チンプイ」メモリアルDVD-BOX【期間限定生産】
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