Vodafone契約者数58,700減少

当然の結果でありいい薬だよ。今まで契約者数が純増していたこと自体が異常だった。もっと加入者数が減って地獄を見た方がいい。しばらくは減り続けると思うよ。

他のキャリアの情報は普段あまりみてないけど、お財布ケータイとか着うたフルバージョンとかデザインケータイとか楽しそうな話題が入ってくる。それに対して、Vodafone はろくな話題がない。テレビコールだの外国でも使えますだの優先順位が下の事ばかりアピールしている。そもそも一般レベルでは通信方式がCDMAだろうがTDMAだろうが関係ないし、全く意識していないだろう。3Gに移行したいのはわかるが、電波の入り具合やシステムの安定性などを考えると、前倒しするのはかえって逆効果だ。

また、Vodafone3Gは普及型も含めて日本国内向けに売られている携帯電話とは操作方法が異なる。3Gには全く移行する気がしない。このことは早い段階で危惧されていた。ITmediaこの記事は2003年11月14日に書かれている。

「海外メーカー製端末が果たして日本で受け入れられるのか」と疑問視する声も多い。

2月のカタログを見ると、お寒いラインナップが目立つ。3G向けの海外メーカー製の機種は、液晶やカメラを見ても2、3年前の日本の携帯電話と同レベル。電池の持ち時間もPDCに比べて劣る。こんな端末が日本で売れると本当に考えていたのかね。これで「今回は、競争力のある端末ができた。(ドコモやauと)十分に戦える」(ITmedia)だもんなあ。日本法人は内心疑問符を持っていたんだろうけど、英国の本部に対して逆らえずに押し切られたんじゃないのかな。

かつてJ-PHONEはサービスにおいてはドコモやIDO(現在のau)より先進性があった。ケータイ同士のメールもカメラ付きケータイもカラー液晶ケータイも全部J-PHONEが先頭となって普及させた。また、J-PHONE時代はパイオニアやケンウッド、デンソーなど、他のキャリアに参入していないメーカーから個性派端末が出ていた。残念ながら、収支悪化のため携帯電話部門自体から撤退してしまったが。Vodafoneになってから、今まで積み上げてきた言葉では言い表せないものを全て失ったと言っても過言ではない。これを取り返すのは並大抵の苦労ではないだろう。

そんな中、ドコモから津田志郎氏が来てどうなるのかと思っていたところに、今度は社長を退任して会長になるとのニュース。新社長は外国人のウィリアム・ティー・モロー氏だが、J-PHONEのさらに前身の東京デジタルフォンの立ち上げから関わってきた人物らしい。グリーンよりはまともな人物なのは確実なようだが。津田氏が社長から会長になることで、影響力は上がるのか下がるのか。色々憶測が出ているけど、少なくとも、新聞社の素人の記者が書いた記事よりは、ITmedia mobileケータイWatchの記事の方が詳細に書かれている。ITmediaの記事にあるように、津田氏の強い要望でモロー氏を呼び寄せてもらい、現COOであるジョーンズ氏の立場を考慮した事と、津田氏が社長に対してそれほど執着を持っていなかった事を総合した結果、このような人事になったようだ。

なぜ自分がVodafoneにとどまるのか。メール受信が無料。これだけでもとどまるには十分な理由だ。迷惑メールにお金を払ってられるか。また、Vアプリの課金単位に従量制が多い。月額制のVアプリはダウンロードする気がないのだが、他のキャリアは月額制が基本らしいね。それに、現在使っているV601SHが非常に良くできた端末で使いやすい。ドコモ向けのシャープ製端末でもここまで使いやすいものは見あたらない。そして、6年近く使い続けて長期割引が効いているのをリセットしたくない。

Vodafoneが巻き返すためには、

通話料金の課金単位に秒単位の復活
長期契約割引の違約金の見直し
Vodafone3Gにおいてもステーションに相当するサービスの提供。GPSを利用してなんとかできないものか。
3Gは国内専用端末の充実。全ての端末を国際共通仕様にする必要はない。
3G向けVアプリの仕様の公開。PDCで使えたクリエータアプリが全く使えない状況を早く改善する。

要するに、日本国内向けはもっと独自にやらせろって事だ。
ケータイWatchの記事の中で、

 2004年末の3G端末について津田氏は、「世界で共通で利用できることに重点が置かれた。しかし、日本で使われている端末機能をそのまま使えない。結果がある意味答え」と述べた。同社では、12月の3G端末をファーストステップとしており、8月に予定している新端末リリース以降、国内事情に合わせた形でステップアップしていくとした。

とある。また、ITmediaの記事では、

ボーダフォンの冬商戦向け3G端末は“コンバージェンス”すなわち世界市場の中での端末ラインアップの共通化に重点が置かれているというのが津田氏の見方。しかし、日本市場がほかの欧米市場と異なることが、英Vodafoneでも理解されつつあるという。

ともある。
「結果が答え」。それがわかっていて、なおかつ対策を実際に実行できるのであれば、この苦境を乗り越えられる日はそんなに遠くないだろう。今年いっぱいは待ってみますよ。



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