常磐線E531系二階建グリーン車営業運転開始
常磐線に二階建車両復活!2005年7月限りで415系二階建試作車が引退して以来、約1年半ぶりに二階建車両が復活した。E531系は当初グリーン車の組み込みは予定されていなかったため、常磐線にはもう2度と二階建車両は走らないだろうと思ったものだ。しかし、宇都宮線・高崎線のグリーン車が予想以上に好調なことと、そして何よりつくばエクスプレス(TX)に対抗の意味を込めて、結局、E531系にもグリーン車を導入することになったのだ。
全ての編成に2階建車両の組み込みが終了するまでは暫定的に普通車扱いで営業運転をするのは宇都宮線・高崎線と同様。利用客に対するお試しも兼ねている。
TX開業以来、常磐線には滅多に乗る機会が減っていたのだが、グリーン料金取られる前に乗っておこうと思い、久しぶりに常磐線快速に乗車した。
本日は営業運転開始の翌日で、しかも休日ではあったが、鉄道ファンの姿は思ったより少なく、始発の上野から乗車したにもかかわらず、下りに関しては1階も2階も通路側はかなりの空席があった。やはり、宇都宮線・高崎線の時と違って、それほど新鮮味がないという事なのだろうか。上野駅に入ってきた上り列車は1階も2階も立ち席が出るほど混んでいたが、休日の午前中はどの号車も混んでいるのはいつものことであるので、どの程度影響があったのかはわかりにくい。
また、自分の乗車した列車は特別快速であったのだが、スピードもあまり出さず、TXの130km/h弱のスピードに慣れている身としては、いささか物足りなかった。とはいえ、千代田線直通各駅停車と並行して走る区間では、各駅停車の乗客が皆こちらを眺めており、沿線に与えたインパクトは大きい様ではあった。415系の二階建普通車は早朝と夜しか上野に顔を出さなかったこともあり、存在すら知らなかった人も多いのかもしれないが、こちらは日中も走っているという違いがあるのかもしれない。
問題は明日朝以降の平日のラッシュ時である。TXの開業以降に実施されたダイヤ改正で、常磐快速線は日中時1時間当たり1本減便が実施された。さらに、今回のグリーン車導入により、普通車15両編成が実質13両となる。10両編成に至っては実質8両となる。数年前まで上野口の日中の中電は7両編成や8両編成が走っていたが、現在は短くても11両編成になっていた。これはサービス・ダウンとも言える。そもそも、415系の二階建試作車は、わざわざラッシュ時の運用から外して、なおかつ、比較的空いてる水戸よりの先頭車に連結していたにもかかわらず、乗降に時間がかかり、遅延の原因となっていたのが問題視されていた。今回は、連結位置が4号車と5号車である。また、中電は全列車グリーン車連結になるとはいえ、上野−取手間のE231系快速は今まで通り全車普通車のままである。4号車・5号車付近のホームで待つ客は、すぐに乗れる列車と乗れない列車が混在してしまう状況になる。
明日朝以降、ラッシュ時の常磐快速線は遅れが慢性化することが予想される。特に、日暮里駅での信号待ちはますます増えるであろう。あの駅の手前で赤信号を喰らうと、急カーブ上で止まってしまう欠点がある。
もっとも、既にTX利用に切り替えた自分にとっては無縁な話なのだが。
3月改正までは普通車扱い
ファンの数は思ったより少ない
2階席
1階席
3月改正で引退する403系
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