帰ってきたドラえもん(テレビ版)DVD発売

2ちゃんねるからの情報で知ったのだが、ドラえもんコレクションスペシャル 春の4 [DVD]の収録内容を見て驚愕。絶対にDVD化されないと思われていた「ドラえもんのびっくり全百科」(1980年1月2日放送)と「帰ってきたドラえもん」(1981年1月3日放送)が収録されているからだ。

ドラえもんのびっくり全百科」はドラえもんはなぜ青くなったのかに関してや、記念すべき原作版第1話「未来の国からはるばると」が見られるドラえもんのテレビシリーズにおいても重要な話ではあるのだが、1988年の大晦日に再放送されたのを最後に放映されていない。また、過去に一度ビデオ化されてはいるのだが、入手は困難である。というのも、1995年に映画・2112年ドラえもん誕生が公開され、その中でドラえもんはなぜ青くなったのかなど一連のエピソードが全て変更されたからである。詳しくは藤子不二雄atRANDOM内のドラえもん設定今昔物語を参照されたい。といっても、大山のぶ代は今でも「ドラえもんはなぜ青いのか」という質問に対しては旧設定の「耳の無くなった自分の姿を見て青ざめた」と答えているけど。

「帰ってきたドラえもん」についても、1998年に同タイトルの映画版が作られており、テレビ版のDVD化はあり得ないと思っていた。先日放映された決定!これが日本のベスト世界に進出した日本の人気アニメ ベスト100ではテレビ版の映像が使われていて、あれ?と思ったものだ。個人的には、映画版「帰ってきたドラえもん」はどうしても好きにはなれない。というのも、渡辺歩監督の「泣かせてやるぞ!」といわんばかりの演出方法が気に入らないのだ。映画の中にドラえもんが目をウルウルさせるシーンがあるけど、藤子漫画における目がウルウルするシーンは「もりあがれ!ドラマチックガス」のようなギャグシーンを連想してしまう。オリジナル場面が多い映画版と比較して、テレビ版は原作にほぼ忠実ではあるが、原作にないシーンも所々にある。そのオリジナル部分が実に良くできているのだ。ネタばれになるので詳しくは書かないが、テレビ版は直接的に「泣かせてやるぞ」ではなく、見ているうちに自然にほろりと涙が出てきてしまう作りなのである。機会があれば、ぜひDVDを手にとって、見比べてほしい。

ドラえもんコレクションスペシャル 春の3 [DVD]にも、2003年4月5日にリメイク版が放映された「のび太の海底ハイキング」(1980年4月8日放送)が収録されている。この話はアニメドラにおけるドラミ初登場エピソードでもある。こちらも要チェックである。

ドラえもんのDVDは画質については期待できないけど、今回取り上げた作品がDVD化されたことについては素直に喜ぼうと思う。