水田わさび版ドラえもん 新声優記者会見@六本木ヒルズ
本日15時から、六本木ヒルズにて、ドラえもんの新しい声優のお披露目記者会見が行われ、足を運んで見に行ってきた。
今日の首都圏の天気は、あいにく朝から雨模様。テレビ朝日の公式には雨天時には非公開と告知されていたので、無駄足を踏む可能性があることも覚悟していた。
六本木ヒルズに着いたのは15時前。日比谷線の六本木駅からは直結の入口があるものの、六本木ヒルズの中に入ってから記者会見の会場となったアリーナまでかなり距離があったので、迷ってしまった。それでもなんとか間に合うようにアリーナまでたどり着くと、大勢の人だかりができていた。どうやら無事行われる事になったようで、ホッとした。
公式の告知では「なんと声優さんがじきじきにコーチしてくれるアテレコチャレンジのコーナーもあるよ。」とあるが、アテレココーナーは中止となり、記者会見だけが行われる事になったようだ。
記者会見会場となったアリーナの上には屋根があるが、屋根が高いため、客席の後ろの方には雨が降り注いでいた。一応、デジカメを用意してきたのだが、アリーナの周りには警備員が至る所に立っていて、「写真撮影禁止 携帯電話使用禁止」の立て看板を持っていた。報道プレスでも登録者以外の撮影は禁じられていた。
というわけで、記者会見が行われている間の写真はありません。あしからず。また、一部記憶が違っている可能性があります。
15時過ぎ、テレビ朝日の渡辺宜嗣アナウンサーの司会で記者会見は始まった。はじめに、アリーナ後ろにあるオーロラビジョンに、3月25日の映画「のび太のワンニャン時空伝」エンディング終了後に流れた、リニューアルドラえもんの宣伝映像が映し出された。自分の周りには、その映像で初めて水田わさびのドラえもん声を知って驚く方も見受けられた。
映像終了後、ステージに目をやると、ジャイアンとスネ夫の着ぐるみが登場して、木村昴声のジャイアンと関智一声のスネ夫の初披露となった。ジャイアンの声はジャイアンの母ちゃん・ジャイ子の声を務めた青木和代に似ていた。スネ夫の声は、ふたりはプリキュアのメップルに非常に近かった。新しいスネ夫の声が聞こえると、直ちに客席から悲鳴にも近い黄色い声援が飛ぶ。関智一目当ての腐女子がかなり集まっていたようだ。
続いて、のび太としずかの着ぐるみも登場。大原めぐみ声ののび太と、かかずゆみ声のしずかの初披露である。のび太の声は、雰囲気的には小原乃梨子に似ていると言えば似てるが、やはり違う。少年声には違いなかったが。しずかの声は、ドラミのよこざわけい子の声に似ているような気がした。
そして、いよいよ、最後にドラえもんの着ぐるみが登場した。水田わさびの声は既にテレビで流れているので新鮮味はなかったが、会場の観客にはまだまだ聴いたことがない人も多かったのか、どよめきが起こっていた。
着ぐるみが全員集合すると、次はいよいよ、5人の声優がステージに登場した。水田わさびが最初に登場し、続いて、大原めぐみ、かかずゆみが登場した。水田わさびは青っぽい長袖、かかずゆみはピンクのスカートをはいていて、それぞれの演じるキャラを意識している。水田わさびの地声は、ミルモでポン!のタコスが標準語を喋っているような感じだった。そして、木村昴と関智一がステージに現れた。関智一登場の瞬間、再び腐女子から黄色い声援が飛んだ。木村昴は写真で見たとき14歳には見えなかったが、実際に生で見ても、やはり14歳には見えなかった。体も一番大きかった。
5人が勢揃いした後は、一人一人自己紹介と決まった時の心境を一言ずつ話したのだが、のびた役の大原めぐみはガチガチに緊張していたのか一言簡単に答えただけであった。着ぐるみも引き続きステージに残っており、緊張気味の声優陣の心を穏やかにする役目も兼ねていたように見えた。
気になったのは、ドラえもんを演じる水田わさびが「フフフフフ」という笑い声を使っていたこと。前任者の大山のぶ代が後年自然に使い出した笑いだが、個人的にはこの笑いが大嫌いだけに、この笑いを継続して使うのかどうか不安になってしまった。また、日刊スポーツの記事にもあるように、「大山のぶ代さんから替わるプレッシャーはありますが、かわいらしさをモットーに、わさび流でやっていくしかない」と答えていることである。リニューアルドラのスタッフは原点回帰を公言しているが、原作への原点回帰を考えると、「かわいい」という言葉が引っかかる。
ただ、大山のぶ代は、時にはアフレコの際にセリフを言い換えたりするなど、作品の中身にまで口を出すような事もあったようだが、水田わさびはまだ30過ぎの若手であり、制作スタッフに対して作品の中身にまで口を出すほどには踏み込めないのではないかと思われる。また、記事にはなっていないが、「わさび流」の後に、「わさドラ」と言う表現を2、3回使っていた。日テレ版ドラえもんの旧ドラ、大山のぶ代版ドラえもんの大山ドラに対して、水田わさび版のドラえもんは、わさドラでいいのではないかと思った。
役が決まった瞬間については、最終オーディション当日にその場で言われたために、心の準備が出来ておらず本当に頭が真っ白になったと答えていた。
木村昴は予想通り渡辺アナに「君、本当に中学生?」とつっこまれ、「来月から中学3年の中学生です」と答えていた。大原めぐみは終始ガチガチに緊張していて、一度、のび太の着ぐるみに大丈夫?と心配されるような場面もあった。
関智一は「スネ夫は金持ちだから」という発言をやたら連発していた。また、オーディションを受ける際に親から子供の頃描いたスネ夫の絵のFaxが送られてきたこと、子供の頃、ドラえもんの絵を描くときは、不思議なことにスネ夫の絵ばかり描いていたエピソードなどを話した。
続いて、集まった報道陣からの質疑応答の時間になった。最初に質問したのはTVガイドの記者。質問内容は「プレッシャーは感じていないか」であった。水田わさびは、決まったことを家族に伝えても、最初は誰も信じてくれなかったらしい。とにかく、コロコロコミックでキャストが正式発表されるまでは家族を含めて5人以外の誰にも話してはいけない極秘事項だったらしく、関智一はドラえもんという単語を聞いただけでも顔色が変わってうっかり漏らしたり、バレてしまわないだろうかと恐怖に苦しめられたと告白していた。水田わさびとかかずゆみは年が近くて仲がいいのか、正式発表まではケータイメールで頻繁にやりとりしていたとか。木村昴も中学校の同じクラスの生徒に話したくても話せなくて苦しんだと語っていた。
続いて質問したのは、芸能レポーターのみといせい子で、質問内容は「発表まで誰にも言えなかった気持ちは」であった。3人目の質問となったところでチャイムがなった。もう時間切れらしい。もう少し時間を取ればいいのに。渡辺宜嗣アナは、「ちょっとのび太君に似てるそちらの方」と指名した。そして、
「読売新聞の福田です。」
オタク記者として一部で有名な読売新聞の(福)記者であった。初めて見た。質問内容は、「前の声優さんから励ましみたいなものはあったか、それと自分のキャラクターをどのように演じていきたいか」だった。
新声優は、現時点においては、決まってからも旧声優と直接顔を合わせていないようだ。水田わさびと言えば、ここ数年は名前なしの脇役で割と頻繁にドラえもんに出ていたが、今年に入ってから出ていたかどうか記憶にない。決まってから会ってないというのも納得。まあ、所属事務所に行けばしょっちゅう野村道子とは顔を合わせているはずだし。関智一は決まった後で肝付兼太に電話をしたところ、肝付兼太は、ちょうど電車に乗っていてよく聞こえなかったらしく、「今度スネ夫に決まりました」と挨拶しても、「あ、そう。で、誰がどんなご用ですか?」と流されてしまったというエピソードを話してくれた。大原めぐみの元には小原乃梨子から手紙が来たらしい。
この後、報道向けの写真撮影の時間となり、写真撮影終了後、5人の声優から一人ずつ会場の観客に向かって一言メッセージを言って記者会見は終了となった。
声優5人が退出の際、関智一はスネ夫の着ぐるみと共に2度ほど観客に向かって投げキッスをした。会場に集まった腐女子は再び悲鳴にも近い黄色い声援を挙げていた。
記者会見で一番存在感を示していたのは、ドラえもん役の水田わさびでもなく、14歳と言うことで話題になったジャイアン役の木村昴でもなく、スネ夫役の関智一であった。
(2005.4.12追記)
記者会見での質問内容に関して、読売新聞の福田記者ご本人からコメントが寄せられましたので、補足、訂正いたしました。ありがとうございます。
記者会見会場。終了後に撮影。
黒山の人だかり
関連リンク
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